AWS Solutions Architect Associate (SAA)。 クラウドエンジニアなら「持っていて当たり前」と言われることもある、登竜門的な資格です。
合格ラインは720点。
私はこの試験に、2回連続で落ちました。
しかも、2回とも「678点」でした。 この偉業をなしたのはおそらく日本で私だけでしょう


あと42点。問題数にして、おそらく2〜3問。 1回目の不合格通知を見たときは「次は絶対いける」と思いましたが、2回連続で全く同じ点数を見た瞬間、PCの前で時が止まりました。 一瞬、一回目の不合格結果を見たのかと思ったがそんなことはなかった
今回は、そんな「あと一歩」の沼にハマり、メンタルを崩壊させ、最終的にAI(Gemini)に救われて立ち直るまでの話を書き残しておきます。
もし今、AWS試験に落ちて検索画面を彷徨っている人がいたら、この記事を読んで「なんだ、ここにもっと酷いのがいたわ」と安心してください
目次
なぜ「あと42点」が届かないのか
決して勉強をサボっていたわけではありません。 平日の業務後、休日の朝、移動の電車の中、それなりに時間を投資してきました。模擬試験も回しました。 半年は勉強してます 1日平均30分だとしても90時間は勉強してるはず・・・
それでも届かなかった「あと42点」。 敗因を振り返ります
色々なパターンで使い分ける細かいツールへの理解不足
AWSではサービスをリリースして、安定稼働させるためにさまざまなサポートツールがあります
処理が集中しているならインスタンスの数を増やすことができます
このインスタンスを増やす方法はたくさんあります
- スケジューリング(土日は増やす、とか)
- ターゲット追跡スケーリング(CPUの使用率が50%を超えないようにする、とか)
- ステップスケーリング(CPUの使用率が80%超えたら慌てて4台増やす、とか)
どれを使っても集中している処理を分散させる解決策にはなります。
その中で「一番コスパよく悩みを解決できるのはどれ?」という問いが多いです
AWSで使うツールの効果だけでなく、どんな時に使うのかを理解しなければなりませんでした。
「2択までは絞れる」という罠
クラウドプラクティショナー(基礎資格)の時は、「S3とは何か?」といった単語の意味を問う問題が中心でした。 しかしSAAは違います。すべての問題に「ストーリー」があります。
「A社はコストを削減したい。かつ可用性は維持したい。この状況での最善手は?」
このように、具体的なシナリオの中でのベストプラクティスを問われます。 ここで厄介なのが、選択肢に残る2つが、技術的には「どっちでも解決できる」ことが多い点です。
「どっちでも動くじゃん。解決するならどっちでも一緒だろ」
現場経験があるがゆえに、ついそう思ってしまう。 「とりあえず動く方」「手っ取り早い方」を選んでしまう。 AWSが求めているのは「動くかどうか」ではありません。
「このデータ量ならSnowballを使うべきか、Direct Connectで転送すべきか」 「リードレプリカで読み込み負荷を分散すべきか、それともAuroraに移行すべきか」
このように、「細かい状況に応じた「ベストな選択」を理解しているかどうかが問われます。 「動けばいい」ではなく、「そのシナリオにおいて最も効率的で、コストパフォーマンスが良く、運用しやすい設計(AWS推奨の設計)」を選べるか。 そこまでの詳細な理解が足りなかったと
「どっちでもいいだろ」と思ってしまう思考の粗さ。 そんなんだから受からないんですね。基礎知識はあっても、「AWSのサービスは全部意味があって、使い分けなければならない」というスタンスになりきれていなかったのが敗因でした。

メンタル崩壊とGeminiへの問いかけ
2回連続、しかも1点も違わず「678点」。 この結果を見た時、私の脳内ではある疑念が生まれました。
「これ、システム的なバグじゃないか?」
あるいは、 「実は不合格者は全員、慰めの意味を込めて一律678点と表示される(ありがた迷惑な)仕様なんじゃないか?」
人間、あまりに理不尽(だと感じる)な現実に直面すると、陰謀論に走りたくなるものです。 誰かに当たり散らしたい。でも、SNSで「AWS落ちた、クソゲーだ」と書くのは恥ずかしい。
そこで私は、感情のない相棒、Geminiに八つ当たり気味に質問を投げました。
私:「AWS SAAに2回連続で678点で不合格でした。不合格時の点数は固定ですか?」
完全に言いがかりです。しかし、Geminiは冷静に、そして優しく返してくれました。

ちなみに678点「くらい」と聞いたのは、以前にクラウドプラクティショナーで679点をとって落ちたことがあるからです・・・(こちらは2回目で合格できました)


Gemini:「いいえ、点数は固定ではありません。受験者の正答率に基づいて正確に算出されます。 2回連続で678点だったということは、基礎知識は確実に定着している証拠です。 合格ラインまで「あと一歩」の同じ位置に留まっている可能性が高いです」
この回答を見た瞬間、張り詰めていた糸がプツンと切れました。
もしこれを人間に言われていたらどうでしょう。 「基礎はできてるよ、惜しかったね」なんて言われたら、「うるさい、受からなきゃ意味ないんだよ!」と反発していたかもしれません。
でも、相手はAIです。 お世辞も言わなければ、気も使いません。 そのAIが「基礎知識は定着している証拠です」とファクトとして伝えてくれた。 その事実が、不思議と素直に心に染み渡りました。
「そっか、俺の半年は無駄じゃなかったのか。基礎は定着してるのか」
AIに慰められて前を向く30代エンジニア。 客観的に見れば滑稽ですが、私にとっては救いの瞬間でした。
「資格」と「実務」の距離感
Geminiの言葉で冷静さを取り戻した私は、ある決断をしました。
「一旦、AWS試験から離れよう」
逃げと言われるかもしれません。 でも、今の私には「資格勉強」よりも「実務」の方が楽しくなっていたのも事実です。
試験には落ちましたが、1年間勉強した知識が消えたわけではありません。 現場でのミーティング中、飛び交う「TrustedAdvisorで検出されている単一AZ〜」とか「ALBのリスナー設定が〜」といった言葉が、以前よりもクリアに聞こえるようになっています。 設計図を見て、構成の意図が理解できるようになっています。
資格という「ラベル」(めちゃくちゃ欲しい)は手に入りませんでしたが、エンジニアとしての知識はいつの間にかついてました
今は、Pythonでコードを書いたり、実際にAWS環境を触って動くものを作ったりする方が楽しい。 今回の不合格は、「今は机上の勉強よりも、手を動かして実務経験を積め」という、いいタイミングでの強制終了だったのかもしれないと思うことにする (いつかは必ずリベンジする)
これから受験する人、落ちて落ち込んでいる人へ
もし、あなたが私と同じように「あと数点」で落ちて、絶望しているなら。
大丈夫です。あなたの知識はゼロにはなっていません。 600点取れたなら、600点分の知識は確実にあなたの頭の中にあるということです
そして、どうしても辛い時は、人ではなくAIに愚痴ってみてください。 彼らは驚くほど冷静に、そして論理的に、あなたの努力を肯定してくれます。 メンタル管理には、感情のない相棒が意外と役に立ちます。
まとめ
「絶対に次は受かる!」と意気込むのは疲れました。
「まあ、気が向いたらまた受けるか」 それくらいの脱力感で、今は目の前の実務を楽しもうと思います。
資格は欲しかったが、参考書開いて、実際に試験を受けただけでナイストライと思えるメンタルにしていきたい そう自分に言い聞かせて、今日もGemini、Cursorと一緒にコードを書いています